□□ 診療録 □□ |
【Page 1 ジオンの適応症例】2005.3.31 痔核が脱出するとなると、今まで手術を主体とした外科的な治療法しかなく、 「手術をするか、痔と付き合っていくか」 という二者択一を患者さんにしてもらうこととなっていました。 今回登場したジオン。 今までの方法と違って、痔の組織を継続的に硬化・退縮(縮んで小さくなる)させることによって痔核の脱出を防ぐというメカニズムは、このWeb Siteをご覧になればわかるでしょうが、ジオンの適応はどのようなものでしょうか? ジオンの添付文書(薬のパッケージに入っている、使用上の注意や、効果などが詳しく書いてある書類)には一言 【効能・効果】 脱出を伴う内痔核 とあるだけです。 実際の診療の場をみると、 「排便した後、脱肛してしまうので、戻すのに時間がかかって大変です」 とか 「しゃがんだり、長く歩いていたりすると肛門が出てしまって、ゴルフもおちおちできない」 等と、手術を希望される患者さんの肛門の具合は様々です。 日本人の脱肛する痔核の多くは内痔核と外痔核がつながっていて脱出するタイプが多く、厳密な意味では内痔核だけ脱出する人はまれです。 ジオンのモデルとなった中国の注射薬『消痔霊』の開発者である、史兆岐先生の論文にも 「WB期の痔核(<内痔核と外痔核が合併する>混合痔核で外痔核に相当する部分は皮贅型<皮膚がたわんでいる型>を呈して完全に線維化して硬く、圧縮性が無く、用手的に還納できないもの)の総注薬量は50〜70mL。さらに局部麻酔下で肛門縁の皮膚を切除する」 と記載されています。 要するに、外痔核が硬い皮膚がたわんでいる状態では、消痔霊の注射のみでは効果が期待できず、手術を併用するということです。 注射に手術を併用する方法では、『消痔霊』の長所である「出血や痛みが少ない治療法」という価値が半減してしまいます。 下の写真は、日本人の手術患者さんに多い、「通常は出ていないけれど、排便時に脱出して手で押し込む必要のある」内痔核第3度で、史兆岐医師がWB期と表現するものよりは軽い痔核です。 通常時は、まったく外痔核はわかりませんが、脱出時には赤く見える内痔核の周囲に皮膚の色を呈する外痔核が目立ちます。 このような外痔核が顕著な痔核を、ジオンの注射だけで治せるかどうかが、今後、注目される問題となると思います。 ![]() | ||
|
△△このページのトップへ△△ |
|||